虫歯の原因として有名なのは虫歯の元となる細菌です。この菌さえなければ虫歯になることもないと考えることもできるのですが、口の中の菌はそれだけではないのです。実は人間が生き、物と食べるために必要な細菌もたくさん含まれているのです。数にして約一億以上の細菌が、いつも口の中にいるのです。また、細菌だけでなく殺菌や滅菌の効果をもつ物質も多数共存しており、すべてが唾液(つば)と共に存在します。人間が物を食べて健康な体を保つためには、いろいろな成分を含んだ唾液が絶対に必要なのです。この唾液はほとんど99%が水分でできており、残りの1%にいろいろな細菌や成分が含まれています。確かに外にある食べ物を体の中に入れるわけですから、まず口の中の段階でしっかりと噛みくだき、いらない菌を殺し、消化しやすい状態にして、食道を通っていきます。唾液がなければすぐにお腹をこわしてしまいますし、食べ物を噛み砕く時に、歯と食べ物がくっついてしまって、とても食べづらいことにもなります。唾液は人間にとって、とても大切なものと言えるでしょう。